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ストレスを感じている時に飲む珈琲

それまで紅茶派だった私が珈琲を飲むようになったのは、短大を卒業して程なく入社した、ある調査会社に入社した頃からだった。
この会社で働いていた人は、本当によく珈琲を飲んでいた。
職種が高速道路を点検し、そこで拾った様々なデータを元に修繕したほうがいい箇所をチェックしたり、工事が入った場合の規制図をCADでおこしたりしていた。
フロアにはずらりとPCが並び、みなが画面と常に向き合っている状態だった。
おまけに電話もじゃんじゃんなるわけではない。
下手をすれば一日中座っていることになる。
誰ともしゃべらず、一日PCのキーをたたいているのは本当につらかった。
ちょっと体を動かしたいな・・・そう思ったとき、みなの足が向くのが給湯室だった。
そこには小さな棚があって、それぞれのマイカップやお気に入りの飲み物が並んでいたのだが、珈琲だけは福利厚生費で会社が買っていてくれたのだった。
当時新人だった私は、自分のお気に入りの飲み物を買ってその棚に入れておけるほど仕事をしていない、と思っていたので、先輩社員が買っておいてくれていたそれを「苦いな・・・」と思いながら飲んでいた。
それがいつからか、おいしいと感じるようになっていた。
根を詰めてPCに向き合って、目一杯ストレスを感じた後の一杯が、こんなに心を癒してくれるなんて思ってもみなかった。
今思えばバブルの真っ盛り。
高いキリマンジャロなんかを買ってきてくれていたのかもしれない。
それから紅茶を飲む機会は格段に減り、私の中で「疲れた時に飲むもの」は変わっていった。
大人になれば疲れていても休めない。
ストレスもたくさん感じる。
「しないといけないこと」で一日が終わってしまうのは、その会社を寿退職して、結婚・出産して3児の母となった今でも続いている。
子育ては一年間365日24時間が戦いだ。
一日子どもに付きまとわれ、トイレに行けば「出てきて。
」とドアをたたかれ、外に出せば車めがけて飛んで行き・・・。
書いていけばきりがないが、今は少し落ち着いた育児を振り返ると、疲れて気分転換をしたいときはインスタントを飲んでいた。
ドリップは自分へのごほうびだった。
今少し時間に余裕ができたが、多分紅茶派に戻ることはないだろうと思う。
なぜあの味と香りで癒されるのだろう・・・。
含まれる成分であると思うが、訳知り顔の論文のような解説文は聞きたくないような気もする。
おいしいものはおいしい。
それだけでいいと今は感じている。

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